相続した土地を国に引き取ってもらえる制度「相続土地国庫帰属制度」

マル川建設には、相続した畑や山・建物などを引き取ってほしい、という相談が時々あります。マル川建設の本社の近くにある物件は、私共の方で買い取ったり、譲渡させていただいたりする場合もあります。

 

 

実家の土地建物や山林を相続したけど、住むつもりもないので、売却したいけど買い手は見つからない。仕方なく固定資産税だけを払い続けている。という方々からの相談が多いです。

 

田舎の土地だと、公道に接している、眺望がいいという様な条件の良い場所でなければ、なかなか売買が成立しません。

売却が成立しないから、ほったらかしになってしまいます。

 

 

このことが地域の自然を荒廃させている一因でもあります。

手入れをしていない山林は、台風で木が倒れ道路を塞ぎ、住む人たちのインフラを破壊します。

土地建物の所有者に手入れをお願いしたくても、都市部に移住したりしてその山の所有者の所在が分からない場合もあります。

所有者を探し出して事情を説明して手入れをお願いしても、理解していただけないケースが多いです。

費用がかかりますし、誰もいない実家に興味も無いのかもしれません。

 

 

 

 

最近では、私共の会社の周りの景観が荒れてしまうぐらいなら積極的に引き取らせて頂くようにしています。

そのほうが、時間のある時に、自分たちの思うように手入れできます。

将来素晴らしい環境になった情景を想いながら手入れすれば、やりがいもあります。

 

この様な状況の中で、

相続した土地を国に引き取ってもらえる制度「相続土地国庫帰属制度」が2023年4月27日から利用できるようになります。

このことが田舎の荒廃対策解決の切り札となってくれたら有難いのですが・・・・・。

 

ただ、ちょっとハードルが高い。

次のような場合、国は引き取らないことになっています。

  1. 建物がある
  2. 担保権などが設定されている
  3. 30度以上の勾配、5メートル以上の崖地
  4. 地割れ、陥没がある
  5. 隣人と訴訟になっている
  6. 鳥獣や病害虫がいる

など。

とにかく綺麗な土地でないとダメということです。

さらに、国に土地を引き取ってもらう際は管理費相当額として一定の負担金を納める必要があります。50坪ぐらいで30万円ぐらいです。

 

「何の問題のない、手のかからない土地じゃないと引き取らないよ」、ということでしょうね。

 

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いつの間にか。