梅雨時期も気を付けたい熱中症

梅雨入りしましたが今週は割と晴れ間が多いようです。

来週からは雨マークが並んでるので、これからが本格的な梅雨になりそうですね☔

そんなジメジメするこの時期に気を付けたいのが、梅雨の時期に起こりやすい熱中症「梅雨型熱中症」です。

今回は「梅雨型熱中症」についてお話しします

「熱中症」と聞くと、カンカン照りの真夏に屋外で倒れるイメージが強いかもしれませんが、梅雨型熱中症は少し違います。

真夏のような猛暑でなくても、ジメジメとした高湿度の環境で、気づかないうちに体調を崩してしまうのが特徴です。

■梅雨時期に熱中症になる主な原因

主な原因は、以下の3つです。

①湿度が高いから汗が蒸発しにくい

私たちの体は、暑くなると汗をかいて、その汗が蒸発する時に体から熱を奪って体温を下げます(これを「気化熱」といいます)。

ところが、梅雨時期は空気がジメジメして湿度が高いので汗が蒸発しにくくなります。

汗が蒸発しないと、体から熱を逃がすことができず、どんどん体の中に熱がこもってしまいます。

例えるなら、蒸し風呂の中にいるような状態です。

「熱中症のメカニズム」より:熱中症ゼロへ

②体がまだ暑さに慣れていない(暑熱順化ができていない)

梅雨の時期は、まだ体が本格的な夏の暑さに慣れていません。

暑さに慣れることを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」と言いますが、これが十分でないと、少しの暑さや湿度でも体温調節がうまくできず、熱中症になりやすくなります。

「暑熱順化とは」より:熱中症ゼロへ

③「かくれ脱水」になりやすい

湿度が高いと、汗をかいても「ベタベタするな」と感じるだけで、「喉が渇いた」という感覚が鈍くなることがあります。

そのため、意識して水分補給をしないと、気づかないうちに体内の水分が不足して「かくれ脱水」状態になり、熱中症へと進んでしまうリスクが高まります。

「『隠れ脱⽔症』の⾒つけ⽅.pdf」より:厚生労働省HP

■症状

真夏の熱中症のような「意識がない」「けいれん」といった重い症状だけでなく、「なんとなく不調」と感じる初期症状が多いのが梅雨型熱中症の特徴です。

・全身のだるさ、疲労感
・軽い頭痛やめまい
・食欲不振、吐き気
・ボーっとして集中できない
・手足のしびれ
・いつもより汗をかかない、または異常に汗をかく

これらの症状は、「風邪かな?」と思って見過ごされがちなので注意が必要です。

■対策

梅雨型熱中症を防ぐためには、以下の点に気をつけましょう。

・室内の湿度管理を徹底する
エアコンの除湿機能やドライ機能を使う、換気をこまめに行う、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる。
・こまめな水分補給
喉が渇く前に、少量ずつ頻繁に水分を摂りましょう。水やお茶だけでなく、汗をたくさんかいた時はスポーツドリンクや経口補水液も有効です。
・通気性の良い服装
吸湿性や速乾性のある素材や、ゆったりとしたデザインの服を選びましょう。
・暑熱順化を進める
軽い運動(ウォーキングなど)や、湯船にしっかり浸かるなどで、じんわり汗をかく習慣をつけ、体を暑さに慣らしていきましょう。
・十分な睡眠とバランスの取れた食事
体調を整えることが何よりも大切です。

特に、高齢の方やお子さん、屋内で作業する方も注意が必要です。

「まだ暑くないから大丈夫」と油断せず、積極的に対策してくださいね。

この記事を書いた人

満冨 春佳
満冨 春佳
  • URLをコピーしました!