九重連山の黒岳や祖母山などには風穴(ふうけつ)があります。風穴は日本全国には相当数あるようで、山の地すべりで石や岩が積みあがった斜面などで、その石のすき間から自然の冷風が吹き出す現象らしいです。


昔の人たちは、この現象を利用して、天然冷蔵倉庫として利用していたようで、明治の終わりころには、養蚕のための蚕種孵化調整に利用されていたようです。電気冷蔵庫かできてからはその役目が終わったようです。
風穴の風下側では夏場は冷風が流れてきます。夏場の登山で汗びっしょりになりながら登っていて、風穴の近くで冷風に当たると、その涼しさが最高に気持ちのいいものです。
先日、私は大分県の男池から黒岳に登りました。男池から約2時間登ったところにこの風穴があります。風穴の手前の森は風穴から流れてくる冷風で苔むしていて、とても素晴らしい雰囲気を醸し出しています。

風穴から黒岳の主峰の高塚山までは急登が続きます。これまで黒岳に登らなかったのは、ここの急登が嫌で登らなかったのです。北アルプスで頑張った余韻か残る今だったら登れる、と考えてこの日登ったのです。


この日は天気がいまいち。それでもしっかりと登れて、無事下山でき、汗も大量にかきました。下山後のビールが最高にうまかった。
