まず説明会が始まる前に、生徒全員が整列して注意事項の説明を受けます。
「きおつけー」、「やすめ」。
体は一人前の大人だけど、先生の号令でちゃんと動くところは小学生と変わらない。
この生徒たちも来年の四月からは社会に出て働くことになります。
新入社員を受け入れる企業は会社の戦力となるように、しっかりとした指導教育をするわけですが、
これがなかなか難しい。
新入社員は教えられることには受け身。素直に受け入れる人がほとんど。
ただ教える側は早く戦力にしたい、それほど教育にも時間を割きたくない、ということで、どうしても「自分で考えて工夫してみなさい」ということになります。特に零細企業はそうなりやすい。
真面目で慎重な若者ほど、指示されていないのに自発的に動くことに抵抗があり、また慣れていないと思います。
部下がなかなか仕事が上達しないと、「やる気がない」とか「使えない」と不満を漏らすことになります。
ただ部下の方も、自分はこんなに頑張っているのになぜわかってくれないのかと、もどかしい思いを抱いているのではないでしょうか。
半年毎に社長面談をして感じることは、彼らは素直で明るく、けっしてやる気がないようには見えません。
上司も部下も双方が前向きに取り組んでいるのに、どうも思いがすれ違っているような気がします。
若い社員は少ない経験や知識で仕事をしているわけで、いきなり上司の仕事の流儀を押しつけたり、放任型の仕事のさせ方はよくありません。長い目で、可能な限り手をかけてあげるような指導していかなくてはならないと思います。
そしたらいずれ近いうちに、追い越していく彼らの後姿を見ることになると思います。