7月17日、富山県の折立から入山。
初日は、太郎平を経て薬師岳山荘まで。
太郎平までの登りがきつかった。それほどの急な登りではありませんが、体がまだ慣れてなかったのかもしれません。
4時間で太郎平の山小屋に到着。一気に視界が開けます。北アルプスに来たー、って感じになります。ここでラーメンを食べて薬師岳山荘へ。
汗臭いシャツをここで洗って、徒歩中のザックに掛けておくと結構乾きます。
この日のうちに頂上に登っておけば明日からの日程が楽になりそうだけど、疲れてその気力なし。
飲み水は、ペットボトルのミネラルウォーターを買います。500のペットボトルで500円です。
標高二千数百メートルの所ですから仕方ありません。
山頂には、祠があります。日本の高い山は信仰の対象になっているところが多いようです。
なんとなく、この場に立つと神々しさを感じます。
薬師沢小屋は、薬師沢と黒部川の出会いの場所にあり水は豊富。もちろん水は、ただで貰えます。
薬師沢小屋から雲ノ平山荘までの行程です。
いきなりガレ場の急登。このガレ場通過のコースタイム2時間10分、まったく単調なガレ場が続きます。ただ朝早く、樹林帯の中での登りだったので涼しく、意外とスムーズに登れました。
雲ノ平に上がると、いきなりアラスカ庭園が広がります。ガレ場登り苦労が吹き飛びます。
ここから雲ノ平山荘まで1時間の歩行、とても気持ちの良い景色が続きます。小屋についたら、荷物を置いて祖母岳へ。
ここからは360度の視界が広がります。前日登った薬師岳が実にきれいに見えます。
そのあとは夕方まで小屋のテラスでのんびり過ごします。
缶ビールを飲みながら。500mlで850円ですが。
雲ノ平山荘は7~8年前に建て替えています。いまだにヒノキの匂いが残っています。食堂では軽快な音楽が流れ、とてもいい雰囲気の山小屋です。
ただ、だいたいどこの山小屋も、強烈ないびきをかく人がおります。薬師岳山荘では何人かが隣のいびきで寝ることができなかったようで、談話室に布団を持って行って寝てました。いびきをかくのは疲れているせいもあるでしょうね。
四日目は、雲ノ平から祖父岳・鷲羽岳、三俣山荘へ。
祖父岳から望む、右が三俣蓮華岳、左が鷲羽岳。遠くに槍ヶ岳~穂高連峰が見えてきました。
祖父岳からワリモの分岐までは、まだ雪渓が結構残っています。
右が水晶岳。奥に薬師岳が見えます。
ワリモ岳頂上付近は、ガレ場で歩きにくい。
ワリモ岳を通過して鷲羽岳へ。鷲羽岳は、山の稜線からの流れがきれいな山です。アップダウンはありますが、山歩きが楽しめます。
鷲羽岳の三俣山荘への下りは足元が滑りやすくて、歩きにくい。
五日目です。三俣蓮華岳から双六岳を経て、鏡平山荘へ。この日も天気がいい。
三俣蓮華から見る双六岳です。なだらかな稜線歩きです。
山歩きは、きれいな景色を見ながらの稜線歩きが一番楽しいですね。
双六岳のなだらかな稜線を歩きます。ここを下ったら双六の小屋です。
おすすめの山小屋です。
ここにはコースの関係で泊まれなかったのが残念。
36年前にはこの小屋に泊まりました。
途中、槍ヶ岳へ続く西鎌尾根を左手に臨みながら歩きます。36年前にそのルートで槍ヶ岳に登頂したのを覚えています
この小屋は双六岳よりかなり標高も低いし、周りに池もあるのに水が少ない。どうしてだろう。
そして無事、下山しました。
五日間、髭は生やしっぱなし。カッコいいかなと思っていましたが、写真で見ると、ただのおじさんの無精ひげ。
なかなかまとまった時間を取るのは難しいですが、今回六日間、予定通りの山行ができました。
例えば、雲ノ平にいて急な事態で帰らなくてはならなくなった場合、山を下りて帰るには2~3日かかります。
公私共に何事もなくスケジュール通りに進められたことは、とても素晴らしいことでした。
家族や社員には感謝しています。
山の急登を登っているときは、きつくていやになります。また危険な箇所を通過するときは恐怖心もあります。
しかし、下山すると、きつかった記憶や怖かったことは次第に薄れ、山の景色の美しさや雄大さ、山小屋でのビールがうまかったことなどが、思い起こされます。
人間は生きていく知恵として、自分の記憶を取捨選択する(楽しい記憶は残し、辛い記憶は忘れる)、そんな能力を持っているのかもしれません。
ですから、しばらく時間が経つと、また登りたくなります。