デコスファイバー

この断熱材は、リサイクルされた新聞紙を主原料とする木質由来の素材で、
環境に優しいだけでなく、住まいの快適性を高める多くの特長を持っています。

セルロースファイバーとは?

セルロースファイバーとは、天然の木質繊維のことです。木材と同じ性質を持つこの繊維は、硬い針金のように均一な無機繊維とは異なり、自然が生み出した小さな空気の胞が含まれています。繊維が絡み合って空気層を作り、さらには繊維の内部にも空気胞が存在することで、優れた断熱性と防音効果を発揮します。

自然素材ならではの特長

セルロースファイバーは木質繊維特有の吸放湿性を備えており、この性質によって室内の湿度を適切に保つことができます。
特に、日本のように夏は湿度が高く、冬は湿度が低いという独特の気候風土においては、この吸放湿性が住まいの快適性を大きく向上させる重要な役割を果たします。
また、セルロースファイバーの主原料は約80%がリサイクルされた新聞紙で作られており、資源を有効活用することで環境に配慮した持続可能な製品となっています。このリサイクル素材を活用する取り組みは、断熱材としての機能性だけでなく、エコロジーにも貢献する優れた点と言えるでしょう。

断熱材としての高いパフォーマンス

セルロースファイバーの持つ繊維構造が熱や音を伝えにくくすることで、家全体の快適性を向上させます。また、湿気を適切にコントロールするため、結露を防ぎ、長期的に住まいの劣化を抑制します。
自然素材を最大限に活用した、環境にも住まいにも優しい断熱材。それが、木質繊維系多機能セルロースファイバー断熱材「デコスファイバー」です。

1.耐久性

暖かく、夏涼しい快適空間。
デコスドライ工法は綿状の断熱材を乾式で吹き込む充填工法。そのため、複雑な壁体内の形状にも対応し、隙間のない断熱施工が可能です。
だから、冬は室内の熱を逃がさず、夏は屋外からの熱の進入を防ぎます。また、温度差も少なく快適です。
省エネで経済的。
平成25年基準 住宅性能表示制度断熱等性能等級4に適合。住宅の基本性能となる断熱性を重視した家は、年間を通じて暖冷房費を大きく節約でき、住まい手にもご家庭の家計にも優しい家となります。

2.調湿性

湿度を調整し、快適な環境。
デコスファイバーは、天然木質繊維特有の吸放湿特性で、一年を通して壁内を適度な湿度にコントロールします。特に、梅雨時のジメジメ感や、夏のムシムシ感を緩和して、湿気のこもらない快適な室内環境が期待できます。結露対策に効果的。
結露は、カビ→ダニ→アレルギーやアトピーの原因となり、家具や衣服にも悪影響を及ぼします。
デコスドライ工法の完全施工性とデコスファイバーの持つ調湿性により、結露が発生しにくい家が出来上がり、家族の健康につながります。

3.吸音性

騒音を抑え、快適環境をつくる。
吸音性に優れたデコスファイバーは、日常生活の音や屋外からの騒音、室内からもれるプライベート音をやわらげます。また、音に悩まされずにぐっすり寝ることができる快適な寝室は、日頃の疲れを癒し、健康的な日常生活を送るための原点となります。
手軽にホームシアター。
吸音性に優れたデコスファイバーは、防音性能(=吸音+遮音+制振)の高い部屋が容易につくれます。
ご家族の要望に合わせ、シアタールームやホームエンターテイメントの場として多目的に、外部に気兼ねなく、時間帯にとらわれず活用できます。

4.安全性

デコスファイバーは、JIS A 9523 に基づき、高い品質基準で生産されています。
火事に強い難燃性を持ち、有毒ガスを発生せず、万が一の場合、命を守る建材となります。
また、無垢の木同様にホルムアルデヒド発散建築材料規制対象外となっています。
使用する薬剤は揮発せず、その毒性は食塩と同じ程度です。

5.健康性

デコスドライ工法でキチンと断熱施工された家は、高い断熱性能を持っています。
そのため、部屋間の温度差が小さくなり、冬場のトイレ・洗面脱衣室・お風呂などで起こるヒートショック対策として機能します。
また、カビ・ダニの発生原因となる壁体内結露を防ぐため、アトピーやぜんそく、アレルギーを未然に防ぎます。

6.省エネ・省CO2性

デコスファイバーは、新聞紙をリサイクル、製造時のエネルギー消費量が極めて少ないCFP認定建築用断熱材として、省CO2性に最も優れた断熱材です。
環境性能による「イニシャルコスト」と、断熱性能による「ランニングコスト」の両面で「地球に優しい」優位性を持っています。

7.防カビ・防虫性

ホウ酸を添加し、JIS規定の防カビ性をクリア。
この効果により、高い防カビ性とさらに防虫性を持っています。ホウ酸は安心・安全で長持ちするシロアリ防蟻剤として注目されています。

8.建物の高耐久性

断熱欠損の無いデコスドライ工法と、デコスファイバーの吸放湿特性が適度に湿度をコントロールします。
結露を防ぎ、通気工法と合わせ構造材を乾いた状態に保つことで、シロアリの食害を受けにくくし、腐朽リスクも低減。その結果、建物の高寿命化に貢献します。