薩摩川内市祁答院町にある藺牟田池に行ってきました。池に周りに七つの外輪山があります。その登山です。手軽に登れる山です。


この山に竜石という大きな岩があって、この岩には「竜石伝説」があります。これが面白い。
゛その昔、藺牟田池には男竜、女竜の夫婦の竜神が仲良く暮らしていた。やがて男竜は二人だけの生活には飽き足らず、嵐の夜こっそりと池を抜け出し、霧島の大浪池で女神たちと暮らすようになった。幾百年、幾千年と時は過ぎたが、女竜は男竜の事をどうしても諦めきれず、ある霧の深い夜に大浪池に行こうと思い池の西側の山を登った。しかし、山の頂上へ登りついた時、にわかに立ちこめていた霧が晴れ、差し込む朝の薄明かりに、巨大な女竜の姿は、たまたま鴨取りに来ていた里人の目にさらされた。そして女竜は、そのまま岩の姿に身を変えてしまった。やがて岩は竜石と呼ばれるようになった。一方、大浪池で女神たちと暮らしていた男竜は幾百年、幾千年の間に地上で起こる様々な争い事や、日々変貌する地上の移り変わりを見るにつれ、遠く藺牟田池に残してきた女竜のことが気掛かりになりだした。そして雲が厚くかかった辰年のある夜、男竜は、ついに意を決し、雲を乗りつき大浪池から藺牟田池にこっそり帰ってきた。懐かしい藺牟田池に帰った男竜は湖中の女竜を探し求めてさまよったが、女竜の姿はそこにはなかった。ところが、ふと池の西側の山に目を転じると、そこに岩に姿を変えた女竜をみつけた。男竜は激しく胸を打たれ、変わり果てた女竜に向かって、幾度も謝り続けた。この伝説を知った若者たちは、彼らの手で夫婦の竜を再会させることとし、それは竜神祭(8月7日)という形で現在も行われている。(原文のまま)
ということです。

